２
俺なんかにかかわって無くても、きっと、平気で、
こんなこんなこと、きっと、俺だけしか思っていない。
わかってんのに、
俺は市原が俺以外の誰かと仲良くなることが気に食わない。
こんなのただの駄々っ子だ。
いつまでも駄々っ子でいられない。
そんなこともわかっていて、でも、俺って往生際悪くて、
ほら、こうして、帰宅部の設立にも力を入れている。
だから、
伝えたら、市原は、こんな俺の想いをわかってくれるだろうか？
いや、でも、俺は市原の重みになりたくないし、その優しさにつけ込むのも違う。
「いや、なんでもないんだ」
俺は笑って見せた。
心から、笑ったわけじゃないけど。
市原が安心したような顔をしたので、俺はもう、市原を責めてしまいたい気持ちを抑えた。
だって、俺、市原が好きなんだから。
傷つけたくないんだ。
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