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「私ね、丹羽くんを応援してる。だから、伝えにきたよ。神崎課長も本気だから、気をつけてね。そう、お昼、一緒にいってるけど、邪魔しなくていいの?」
「なんで?」
「心配にならない?」
「どうして?」
「自分の心に聞きなさい!」
「ぇ…?」
「じゃあね。進展あったら、よんでねん」
謎です。
あのかたは誰でしょう。ていうか、俺も部長も課長も、みーんな男ですよ?
何を当たり前みたく話されていたんでしょうか。
「ま、いっか。部長の使用済みコップがここにあるわけだし…って」
思いあたるふしがありました。
「大丈夫だよな」
たかが、昼ご飯です。
ですがですがですが、あの課長のこと、部長はやばいくらい信頼してます。
「昨日までの俺と同じ立場だし」
いえ、でも。しかし。
「あー、もうわけわかりませーん。今、会いに行きます」
俺は考えるのを放棄して、走り出しました。
★…☆★☆…☆★☆…★
何故か彼女が残したメモのお店につくと、そこには部長がいました。
カツ丼をふーっふーっしながら食べているお姿なんて可愛すぎです。
お、何やら、課長が部長にすすめているもようです。ここからはよく見えません。
ただ少し部長が照れくさそうに笑ったことはわかりましたが。
「……でぇえ!?」
思わず、叫んでしまいました。
鈍感なのですか?
相手にされていないだけですか?
部長が太く反り返ったソーセージをつわえるのを見て、俺も、太く反り返ってしまいそうです。
課長。ナイスっ!
とは言えませんが、ステキなものを見た気持ちで一杯です。
ただ、淋しいことに気付いてしまいましたが。
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