「ふざけるな!」

俺は本気だった。
いつも、くよくよしてしまうくらい、本気だった。

「お前、俺のこと、なんとも、思ってなかったんだ」

信じて、馬鹿みたい。
俺、やっぱり、馬鹿だった。

「灰塚ぁ…」

涙が、流れ、た。

戸惑いのなかで、俺は「好き」だと告げていた。
別れたくなかった。
友達にもどりたいのは、灰塚が、あの頃のように、笑ってくれなくなったからだ。
だから、俺は、俺が好きになった、灰塚に、会いたかった。
辛くても、淋しくても、このままなのは嫌だった。

「なにが一緒なんだよ。全然、違う」

触れてもくれないくせに。





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