=灰塚side=


俺は嫌な奴だと自分自身で認める。
だから、そうとう嫌な奴なんだと思う。

ヒカルと付き合いだして三か月。
俺はろくに手すらも、握っていない。

告白は俺からしたから、今度はヒカルから、俺を求めてほしい。
それに、ヒカルは俺みたいな男を好きになったことなんてないみたいだから、
余計な事をして、距離を作られるのは怖い。

そして、なによりも、困らせたいと思うのだ。

最低だと思う。

だけど、俺のことで頭を一杯にして、悩めばいいと最近思う。


「ごめんな…」

ヒカルは突然、俺に謝った。
理由なんてわからない。
謝られる覚えもない。


「どうしたんだよ、急に」

俺は動揺を隠して尋ねた。

「だって、俺、もう、耐えられない」

「え?」

「灰塚、友達にもどろう」





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