勉強もスポーツも出来て、明るくて、誰からでも好かれる灰塚が
俺を好きだって、言ってくれたんだから。
誰にも自慢はできないにしても、俺のなかで誇りだった。

だけど、その告白の後、灰塚は一切、俺に触れることがなくなった。
別に何かを期待しているわけじゃないにしても、少し、淋しい気がする。

俺は灰塚の告白から10日後くらいに
「俺もお前とずっといたい。そういう、意味で、好き」と俺は返事をした。
きっと、真っ赤な顔をしていたと思う。

それから、俺たちは付き合うことになった。

なのに、どうして、手すら、握ってくれないのだろうか?
本当に灰塚は俺のことが好きなんだろうか?

疑問は膨らむばかりだった。




俺は俺自身に自信なんて持てなかったから。

そんなことを考えるたび、灰塚に、他に好きな人でもできたのかなって、
考えてしまう。

俺は馬鹿だった。


「灰塚」

だけど、お前に会うと幸せな気持ちになれるんだ。

ほら、自然と笑えてしまう。





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