君はその先に何を求めているの?

死んでよ。

その一言が、俺の胸に刺さる。


泣いてしまいそうになった。

どうして、ここまで、
君は苦しまなくてはいけないのか。


死んでよ。俺のために。


「嫌だよ。俺は、直人のためには死ねない」



俺は強く強く直人を抱きしめた。



「なんだよ、その程度じゃん」

「違うよ」

「何が、違うって言うんだよ」


傷ついた、君の声が痛い。



「死んだら、終わりじゃん」



俺はそう答えた。



「死んだら、もう、直人のために何も、してあげられない」


俺は君のとなりで生きて、
君を守りたい。

死んでしまったら、
出来ない。


何も、してあげられない。



何度も、何度も、直人に囁いた。

伝わってくれたらと、願った。





[*前] | [次#]
目次に戻る→


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -