君がいてくれたように




=小池side=


君がいてくれたように、俺は君の中にいましたか?
だったら、嬉しいです。
少しでも君のためになれたのなら、俺は幸せです。
そうなんです。
はじめは、それでよかったはずなんです。

なのに、


「俺、ぐちゃぐちゃな感情で、いつか、本当に、今もそうかもしれないけど、丹羽を傷けてしまうかもしれない。でも」


君がいてくれたように、
丹羽が、俺のことを必要だといってくれるのなら、
俺は君のとなりにいたい。


丹羽は

それでもいいです。
好きなんですよ

と言って、笑ってくれて、
俺は、どうしてこうも自分ばかり幸せなんだろうと思う。


「今なら、まだ、俺、丹羽のこと」

諦めることができるかもしれない。
そう言おうとしたら、丹羽が


「いつまでも、放しませんよ」

と、俺の手を握った。


俺は幸せで、戸惑いなんて、どこかに忘れてきたようだった。






[*前] | [次#]
目次に戻る→


「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -