青い勲章
=丹羽side=
ポツリ、ポツリと本音を言う、あなたの後ろには晴れ渡った空。
俺は、全くもって澄みきらない心境でそれらを見ていました。
淋しくてしかたなかったです。
どうして、こうも、俺はあなたを不安にすることしかできないのでしょうか。
こんなにも、好きなのに。
どうして、こんなにも、すれ違わなくてはいけないんでしょうか。
どうしたら、
あなたは俺のこの想いに気づいてくれるのでしょう。
「自分勝手なもんか! 俺は、あなたが俺のことをそういう風に、真剣に考えてくれることが、嬉しいです」
「…?」
「言いませんでしたっけ? 俺のこと考えてそうやって悩みながら、俺のこと好きでいて下さい。俺のことを好きでいてくれたのなら、他に何もいりません」
「なに言って…」
「本気です。俺、本気で、あなたが好きです」
だから、あなたが泣いたって、そばにいたいです。
これこそ、ただの自己中でしょう。と、俺は言いました。
すると、あなたは「ううん」と首をゆっくりと振りました。
「俺だって、そばにいたい」
「え?」
俺は部長の言葉に、耳を疑いました。
だって、あの部長のことだから、でも…と反論されると思っていたんですもの。
なのに、すんなりと、そんな言葉が聞けるだなんて、思いもしませんでした。
「だから、俺も、丹羽のそばにいたい」
たとえ、丹羽が俺以外の誰かを好きになっても。
俺は応援できない。
あなたはそうも言われました。
「俺のそばにいてほしい」
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