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「丹羽、話がある」

お昼休み、俺、傷心中。

「だから、丹羽って」

「神崎課長、俺、今、傷心してて、話も何も、聞きたくないです」

「馬鹿、こら、大切な話なんだ。小池の話なんだ!」


★…☆★☆…☆★☆…★


屋上につくと、課長は、

「浮気とかしてないよな?」


と聞いてきました。

「するわけないじゃないですか? 俺、丹羽部長以外は人間に見えてないですよ、きっと」

「言いすぎ」

課長は笑いながら、いや、笑い事じゃないんだけど、とまた話し始めた。

「勘違いしていたんだ。小池。ほら、最近、丹羽が小池ほったらかしだし、かと思えば、俺の妹ってことになっている神崎と仲良くしてるみたいだし。朝、そのことを小池はお前に聞こうとして駆け寄ってい行ったんだ。なのに、お前は何を思ってのか、謝った。小池はそれを浮気って言うか心移りを認めるんだなって、感じで問いかけたら、お前はまた謝っただろ。で、あいつ、完全に勘違いしてんだよ。丹羽」

「なんでそうなるんですか?」

「なんでどろうね。たぶん、丹羽がほったらかしにし過ぎたんだろ?」

「俺、2日ほったらかしにしただけですよ?」

「…あ。あれだろ、丹羽はずっとべったりだったから、急に2日もほったらかしにしたらそうなるんだろうかな?」

「とりあえず、ありがとうございました。俺、誤解を解いてきます!」

「ああ、頑張って」

俺は片手をあげた。
丹羽は素直で、真っすぐでいいよな。
と、少しばかり、憧れた。





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