何事にも勝ち負けつけんじゃないよ
=丹羽side=
「丹羽。俺と一緒に生きてくれますか?」
プロポーズですか?
それ!?
と、聞き返す勇気もなく、
俺は「もちろんですよ」と応えました。
何事にも勝ち負けつかんじゃないよ、
そう言っていた人物を思い出しながら、
俺はこのことなのかと一人で納得しました。
要は、このもどかしいほどに幸せな気持ちを言うんでしょう。
今、満たされています。
これ以上の幸せなんて、
きっとどこを探してもないでしょう。
「一生、俺のこと幸せにして下さいね。俺も部長のこと幸せにしてあげたいです」
俺は部長の手をとしました。
まっすぐにあなたを見つめました。
あなたはどこか恥じらいながらも、
「お願いします」
そう言って、俺にほほえんでくださいました。
こんな俺だけど。と、
あなたは言われたので、
そんなあなただから好きになったんですよ。と、
俺はこたえておきました。
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