「あ!!カッカシセンセーだぁ。おかえりだってばよ!!」
任務報告が終わって、受付所からの帰り道。ナルトは大好きな恋人を発見し、駆け寄る。
「なんだ?お前も今終わったのか?」
「うん!!センセーも今帰りだってば?」
「ああ、そうだよ」
「んじゃさ、今からセンセーんちに行ってもイイ?…出来ればお泊まりしたいってばよ」
「…珍しいね。お前がそんなこと訊くなんて‥」
「ん〜だってだってさ。今日はバレンタインデーじゃん。だから‥その‥オレってば、センセーにチョコも用意してっし‥センセーんちで、センセーとイチャイチャしてーなぁ〜なんて思ってんだけどさ‥」
言ってて恥ずかしくなったのか。ナルトは赤らんだ顔で俯き、カカシのベストをきゅっと掴む。
「〜〜!!もう、お前、可愛すぎるデショ」
感極まったカカシは、目の前の愛しい恋人を力任せに抱き締める。それに加え、金の髪に、頭に小さなキスを幾つも落とした。
「セ‥センセっ‥苦しいってばよ…」
と言いつつも、ナルトもカカシにぎゅっと抱き着いて頬摺りをしたりしてじゃれつく。
「そんな可愛い事言う口はこれか」
カカシは自らマスクを下ろし、ナルトの愛らしい唇に、戯れるみたいなキスを仕掛けた。そこだけに留まらず、頬っぺたや額、鼻先にもキスしたり軽く舐めたりする。
さながら大型犬が大好きなご主人様に懐いているみたいだ。
そんな状況を気にすることなく、ナルトはカカシにされるがまま、物凄く楽しそうに笑う。
「んもう!!センセーってば擽ったいってば!!‥んで、イイの?ダメなの?」
「そんなの大歓迎に決まってるデショ!!」
「んじゃ、さっさとセンセーんチに帰ろ?バレンタインしよーってば」
ぴたりとくっつき、カカシを上目遣いで見上げるナルト。
甘えた様に見上げてくる蒼い眸に、心底ヤられてしまったカカシは、はぁ、とため息をついた。
「? センセ?」
「…楽しみにしてていいんだよね?」
「おぅ!!もちろんだってばよ!!」
ニカッと笑ったナルトは、カカシの唇に甘い甘い口付けをする。
これからふたりきりで過ごすバレンタインデーの夜の甘さを仄めかす様な、とびっきりの甘さを含んだ口付けに、カカシは珍しく顔を赤く染める。
「センセー顔、真っ赤‥可愛いってばよ?」
「うるさいよ‥ナルト」
照れて悪態をつくカカシに、ナルトはさらにニンマリと笑って、カカシの手を握る。
「さ、帰ろ?センセー 早く帰ってイチャイチャの続きしよってばぁ」
「ああ、そうだね」
握られた手を繋ぎ返してカカシは幸せそうに微笑んだ。
バレンタインデー
それは
ふたりにとっては
愛をより深め育む為の
日々の一部
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