風が吹き抜けて行った刹那のことだった。
ぞわりと背筋が泡立つ。息がつまるような気さえした。


「…!!」
「サガ!」
「ああ…っ!」

一瞬のうちに燃え上がったアテナの小宇宙が弾けて消えた。

「急いだほうが良い!!」
そう言ったサガに頷いて足を速める。瞬間、背後から誰かに腕を取られた。

「なまえッ!?」

サガの声を聞きながらも無理に振り返らせられた先で見た、人は、





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