準備OK?














「っぐあっ!」



バキッという気持ち良い音と共に真っ赤な液体が銀色に妖しく光る鉄パイプにこびりついた。ぽたり、滴る血が地面に赤い水溜まりをつくる。

どことなく気分が悪くなり鉄パイプを振って血を飛ばした。




「さて、と…お金、貰ってくぞー?」



くわばらくわばら、とふざけながら胸ポケットから大量の札束を出す。その行為を倒れている人数分繰り返した。

今日は大漁だー、とうきうきして家で待っている奴等の為に何か買おうと決意しながら立ち上がった。












パンパン、とズボンの裾をはたいてゴミを落としている最中にふと気付く。


「あ、こいつら俺達が書類上通っている雷門高の制服着てんじゃん。」



その事実だけなのに何故だかすごく面白い事のように思えてきてクスクスと笑いが零れた。




と、同時にガッ、と頭を蹴る。気絶して何の反応も無いのにすごく楽しかった。あははは、と幸せそうに、そうまるで





サ ッ カ ー を や っ て る 時



みたいに、とてもとても楽しそうに笑った。ガッ、ガッ、と血がもうほとんど散らなくなって来た時、ガラガラと廃倉庫の扉が開く音がした。




コツ、コツ








誰だろうが関係なくぶっ潰す。そんな意味を込めてゆっくりと笑みを浮かべながら振り向く。

と、立っていたのは自分の大事な大事な、とっても大事な同居人達(かぞく)だった。


「皆!どうしてここに?」






ふ、と笑みを零して眼を細めた鬼道が答える。

「お前の帰りが遅いからな。全員で円堂におごって貰うつもりでこっちに来た。」




「何だよそれー!!俺の奢り決定ー!?」




驚愕して叫ぶ円堂に前髪を掻き上げながら豪炎寺が答える。




「当たり前だ、俺達を待たせたんだからな。」




「たかが20分オーバーだろ!ケチ!!」




そこでふんわりと笑いながら吹雪が鋭く言葉を突き刺す。




「そうだね、たかが1200秒オーバーだよね…?」




「わーっ!ごめんってば吹雪い!!」





和やかな雰囲気が流れる彼等の足元には、赤い赤い水溜まり。




「しゃーない!ファミレスの後カラオケだーっ!!」




「ちっ、ファミレスかよ…」



「聞こえてんぞ吹雪!」




「久しぶりだな、カラオケは」



「ああ…!」



「豪炎寺すごい張り切りようだな…」







それでは皆さん、







Are you ready?
(ぴちゃ、と靴で水溜まりを踏むと音をたてて床一面の赤色が服に飛び散った。)





不良流星ボーイが書きたかったが円堂さんとか別人じゃねえかい…

何が書きたいんだろう私は^^

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