一
急いで準備をして、湧き上がる喜びを抑えてドアを開けた。自然と急ぎ足になってしまい家の前で夏美とぶつかった。どん、とお互いが尻餅をついてしまう。いて、と思うと同時に心配が込み上げた。相手は女の子なんだから、と少し紳士ぶってみる。
「大丈夫か!?」
「え、ええ…。」
最後には日本のマネージャーになってくれたけど暫くコトアールのマネージャーだったからやっぱり懐かしい感じがした。でもこれからはエイリア学園と戦うんだから暫くは皆、みんなみんな一緒だ!そう考えたらうきうきして足が自然と動く。
夏美が張り切り過ぎだとかなんとか言ってるけど特に気にせずに皆が待っている河川敷へと再び走り出した。
「待ちなさいよ!円堂君!」
◇
河川敷につくとほとんど皆集まっていて、FFIに出れなかった半田とかマックスとか、つまり雷門イレブンがそこにいた。何故だか涙が溢れそうになった。でもすぐにジェミニストームとの闘いがあるのかと思うと気が滅入るが、今だけはこの幸せを噛み締めよう。
「あれ、豪炎寺は?」
分かりきっている事を敢えてわざとらしく聞くと夕香ちゃんの所だ、と返答が返ってくる。じゃあ特訓しようと訳の分からない結論を出す俺に皆が苦笑。しかしちゃんと特訓しようとした瞬間、
ドン、と短い爆発音が雷門中の方からした。全員がばっ、とそちらを向いて訳の分からないという表情。どこか頭の端で音が鳴る。この音は喜びから来るんだと、信じていた。
行こうっ!と慌てたフリをして皆に叫ぶ。全員覚悟は決めた様。こちらを真っ直ぐ見つめてゆっくりと頷いてくれた。そんな仲間達が大好きな俺は直ぐに笑顔を浮かべて走り出した。ぎゅっ、と履き慣れたスパイクが音をたてた。
学校に着くともう校舎はめちゃくちゃ。本当に玩具みたいに簡単に潰れてしまっていた。誰がこんな事を、と全員が驚愕する中脳裏にちらつく緑川リュウジの朗らかな笑顔。ギャップとかいうレベルじゃないだろ、と心の中で苦笑いした。しかし流石に場違いだと気付き顔をしかめっ面に取り繕う。
そういえばここからが始まりだったな、としみじみ感慨深く思い出した。ここからが新たな仲間達と出会い、昔の仲間達と強くなり、様々な事を乗り越えていった。
また同じ事の繰り返しがこんなにも嬉しいと思わなかった。ゆっくりと瞳を閉じる。皆の暗い過去とか、トラウマとか、色んな障害がまた襲いかかって来る日を夢見ている俺は、キャプテン不合格どころか人間不合格なんだろうなー、
だからそんな人間不合格は気付かなかった。鬼道がこちらを見て、訝しげに首を傾けていた事を。
再び一歩を踏み出した 人間不合格キャプテン
(円堂は、)(何かを隠している…?)
wao!!!!
あ、あのー…意見を聞きたいんですが…
バッドエンドでいいですか…←
書きたい路線と180°違ううううう!!!!