1
ベッドに入ると自然に抱き寄せられキスをする。ちゅ、ちゅ、と触れるだけだったキスがどんどん深くなり……「ねえ、すずちゃん」
「んっ」
突然離れた翔さんは目をキラキラさせてとても嬉しそうな顔をしていた。何だか悪い予感がする。楽しい遊びを見つけた子どもみたいで……
「1ヶ月、エッチするのやめてみようか」
「えっ?」
新しいおもちゃを買ったとか、新しいプレイを考えたとか、そういうのかと思ったら……いや、新しいプレイなのか?
「どういうことですか?」
「1ヶ月、エッチ我慢してみよう。俺も我慢するから、すずちゃんも我慢。1ヶ月ぶりのエッチ、多分最高に気持ちいいと思う」
今までエッチしなかった期間は最高で2週間だ。1ヶ月もエッチしなかったことないから、どうなるか心配……。
「ね、やってみよう。今日は抱っこして寝よっか」
でもこんなに楽しそうな翔さんにはもう何言っても無駄だ……。ぎゅうっと抱き締められ目を瞑る。いつも疲れ果ててほとんど気を失うみたいに寝るから、こうやって翔さんの匂いやら感触をしっかりと感じることはない。だからたまにはこういうのもいいかも……。幸せな気分で眠りについた。
二日目。
今日も翔さんはニコニコしながら私を抱き締めた。お風呂の中で背中にキスされたりして、もしかしてこのままするのかなぁなんて思ったけれど、翔さんはそれだけで後は抱き締めるだけだった。翔さんの腕の中はいい匂いがする。またもや幸せな気分で眠りについた。
五日目。
仕事終わり、みんなが帰って二人きりになったお店。カウンターを布巾で拭いていると後ろから抱き締められた。
「そろそろムラムラしてきた?」
「全然平気ですっ。翔さんは?」
「俺はちょっと溜まってきた……」
そう言った翔さんは私の首筋にキスをしてきた。手がシャツの裾から侵入してきて妖しい動きをする。こんな刺激が久しぶりな体は敏感に反応する。お尻に押し当てられた硬いものにドキッとした時。
「でも我慢する。まだ5日目だもんね」
そう言って翔さんは離れた。残念だなんて思ってないもん。
八日目。
家に帰ってきた途端抱き上げられた。切羽詰まった様子の翔さんは早足で寝室に行き、ベッドに少し荒々しく降ろされた。
脚を大きく開かれた間に翔さんが入ってくる。布を隔てていても分かるくらい翔さんのそれは大きくなっていた。硬いそれでゴリゴリと擦られる。
「ひっ、ううん……」
「すごい敏感。もう濡れてる」
入口がきゅんきゅんと疼く。こんなちょっとの刺激じゃ足りない。奥の奥まで突いてほしい。
「ダメだよすずちゃん、まだ1週間しか経ってない」
「うっ、いじわる……」
「意地悪じゃないよ。1ヶ月経てば分かるから」
「翔さんはしたくないの……?」
「したいよ。すっげーしたい。でもすずちゃんに最高に気持ちいいエッチ知ってほしい」
翔さんとするのはいつだって最高に気持ちいいのに。
翔さんは私の横に寝転んだ。またギュッとしてくれる。でも子宮がきゅんきゅん疼いてなかなか眠れなかった。
11日目。
「一人でするのも禁止だからね」
翔さんがそう言った。前になかなかエッチできなかった時、翔さんのシャツやおもちゃで一人でしたのを目撃されたことがある。
「し、しないですっ」
「すずちゃんはエッチだからなぁ。おもちゃは隠しといた」
ニコニコしながら言う翔さんは今までにないほどドSを発揮しているようだ。
「エッチなすずちゃんには辛いかもしれないけど、頑張ろうね」
翔さんはやっぱりひどい人だ。