様子がおかしい03

「んっ、んん」
「ほら、脱がせてあげるから手上げて」

 ねっとりとしたキスに思考が奪われていく。彰くんに言われた通り手を上げると服を脱がされあっという間にブラも外された。彰くんも肌に張り付いた服を脱ぐ。服を着ていると分からないがっしりとした体付きやきめ細やかな肌にきゅんとお腹の奥が疼く。

『私この前さ、彰くんとエッチした』

 さっき聞いたばかりの言葉がまさか自分の身に現実となって起こるとは。体を這う熱い手を感じながら冷静に思う。

「ベッドどこ?」
「ん、あっち……」
「ん」

 彰くんは軽々と私を抱き上げると靴を脱がせ部屋に上がった。ああ、昨日掃除機かけといてよかった。
 慣れ親しんだ自分の部屋の匂いに彰くんの香りが混ざる。何だかとっても魅惑的な香り。

「んっ、はぁ」
「可愛い、声聞かせて」

 長い指がつんと勃ち上がった胸の突起を弾く。彰くんが触る度に真っ赤に充血してきて、恥ずかしいのに気持ちいい。

「ひっ、う、ん、ああ、」
「舐めていい?」

 恥ずかしいから聞かないでほしいのに。控え目に頷くと彰くんはニッコリと笑う。至近距離で見る彰くんの顔は見惚れるほど綺麗だ。

「ああ、なんて可愛い乳首なんだろう」
「やっ、あっ、んぅ」
「僕が触る度にびくんってなるね」

 僕?あれ、彰くんっていつも僕って言ってたっけ?
 今にも私の肌に触れそうな真っ赤な舌が目に入る。蕩けそうな思考の中、次に目に入ったのは見たことのない彰くんとは違う人だった。怖いくらいに綺麗な人。
 でもまばたきをした次の瞬間には彰くんだった。あれ、気のせい?でも明らかに違う人だった気が。

「あん、っ」

 乳首を吸われてそんな思考も消えてしまう。彰くんは熱い口内の中で乳首を舐め回す。痛いくらいに勃ち上がった乳首をコロコロ転がして。

「ひぅ、んぁ」
「下も触ってほしい?」

 乳首だけの刺激じゃもどかしくて無意識にすり合わせていた太ももを突然撫でられる。何も言われなくても勝手に開いてしまった脚の間に彰くんは体を入れた。

「エッチだね。下着がお尻のほうまで濡れてるよ」

 ツーッと指が張り付いた下着をなぞる。気持ちよくて恥ずかしくて、でもやっぱりもっと触って欲しくて。無意識に浮いた腰。その隙にするっと下着を脱がされた。
 彰くん、かなり手馴れている。

「エッチな匂いがする。女の子が感じてる匂い」
「ひっ、ああぁん!」

 彰くんは妖しい笑みを見せ、また乳首に吸い付く。同時に下の突起を摘まれて私は簡単に絶頂した。

「イッちゃったの?本当に可愛いね。ほら、イキ顔見せて」
「ん、はっ、彰く、」

 名前を呼ぶと激しい口付けが降ってくる。じっくりと私の顔を見る彰くんの目は、甘いのに奥は冷え切っているようだった。

「彰くん……?」
「好きなの?」
「えっ?」
「俺のこと」

 好き……?彰くんのこと……?
 そ、そんなの畏れ多い!!慌てて首を振る。でもこんなことになったのに好きじゃないって答えるなんて軽い女だと思われる?
 でも彰くんは何故か安心したように笑った。

「そう、よかった」

 よかったって、私が彰くんを好きじゃなくてよかったってことだよね?あれ?彰くんも最低じゃない?

「彰く」
「ほら、指挿れるから集中して」
「あっ、ああっ」

 スッと冷めたはずの思考がまたドロドロに溶かされる。長い指が一本、そして二本。三本目が入ってくる頃にはただ喘ぐしか出来なくなっていた。

「ほら、見える?僕の指が君の中に入ってるところ。三本も」
「っ、いやぁ……」
「エッチな穴だね。今の君はただのメスだ」

 お尻を高く上げられて、屈曲した体勢にされる。彰くんの目の前で私の中に長い指がズポズポと出し入れされる。彰くんの指はふやけそうなほど濡れていて、こんなに卑猥な場面を直で見たことのなかった私はあまりの恥ずかしさに目を逸らしたくなった。でも、逸らせなかった。視覚も全ていやらしくされていたから。

「気持ちいいところは……ここか」
「ひっ、やん、それ、や……っ」
「あれ、潮吹きは初めて?」

 指の腹でおへそ側の壁を引っ掻かれる。彰くんが指を動かす度おしっこが出そうになって。潮吹き。聞いたことはある。元カレにされたけどただ痛くなっただけで何も出なかった。なのに。なのに。

「や、なんか、でちゃう……!」
「いいよ、気持ちいいから、ほら」
「やっ、やああ!」

 びゅ、びゅ。彰くんが指を動かす度に液体が噴き出す。私は必死にシーツを握ってその快感に耐える。怖いくらいに気持ちいい。自分のお腹を濡らしていく液体も気にならないくらい。私はぎゅっと目を瞑った。

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