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ストーリー上の敵

今月発売のこの文庫版テニプリ見てて改めて、やはり幸村の入院は関東大会で立海が負けることの布石になっているよなー、と思いました。

そう思った理由の一つは、関東大会決勝戦前に、真田が入院中の幸村に「お前なしでも優勝できる」といったわけですけど、ここで本当に立海が優勝してしまうと、幸村が必死でリハビリをして部に戻る動機が弱くなっちゃうんですよね。だって幸村がいなくても優勝できるんですもん。もちろん幸村がリハビリを頑張った最も大きな理由はまたテニスをしたいという強い思いなのでしょうけれど、幸村ぬきでは「常勝」できなかったからこそ、立海にはやっぱり幸村が必要なんだと、幸村がいてこそ常勝立海なんだと、そう思えて、幸村はより勝利に向けて頑張って回復したんじゃないかと。勝てなきゃだめだ、そのためには俺がいなきゃ、みたいな使命感といいますか。



それにストーリー構成的にも、もし立海を関東大会決勝で勝利させるんだったら幸村を入院させる必要性が弱くなってしまう。
スポーツ漫画やバトル漫画の場合、「頑張っても勝てるかわからない敵」がいないと盛り上がらないんですよね。ヒヤヒヤするシーンがなくて易々と勝利してばかりでは緊張感がなくてつまらない。盛り上がらない。だから、@主人公を負けさせて後でリベンジさせたり、A主人公が敵に勝っても更なる強敵を出したりしてヒヤヒヤさせるわけです。
そして、一回戦って勝った相手と再度おもしろく戦わせるには、再戦のときにその相手がパワーアップしてないといかんわけです。一度勝った敵がパワーアップしないまま出てきたのでは余裕で勝ててしまう(ように見える)からおもしろくない。
青学は関東と全国で二回立海に当たるわけなので、青学が関東で立海に勝つなら、次の全国で戦うときは立海がパワーアップしてないと話が盛り上がらない。そのための幸村復帰だったと思うんですよね。関東大会では立海に勝てたけど立海最強の幸村がいなかったからこそ勝てたのかもしれない、幸村が戻った立海には勝てるかわからない。そう思えるからこそ全国大会決勝が盛り上がる。
反対に、もし関東決勝で青学を敗北させるなら別に幸村を入院させる必要がなんてなくて、ただ幸村率いる立海に青学をボコボコにさせればよかったのです。そうすれば、全国決勝で「前は全く歯が立たなかった立海に今度こそ勝てるか!?」という緊張感がうまれるので、そこまで立海をパワーアップさせる必要がないのです。



……あいかわらずわかりにくい文章な上に、前にも同じことを言った気がする。


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