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具体、あるいは抽象

 カモマイル更新しました。次こそ跡部が出てくる予定。幸村との関係は一向に進みません。たぶん、当分進まない。カモマイルはアフターハーレムや大嫌いよりもずっと長いお話になると思うんですが、その分無糖期間も長くなってしまうのです。その代わりにね、他のキャラが出てくるから!(というのを免罪符に…)

 昨日話を書いているときに改めて思ったことなんですが、描写をどの程度まで具体的にしていいのか、あるいは抽象的にすべきなのか、という悩みがあります。
 例えば、今回夢主たちが乗ってきたのはセンチュリーという車であり、跡部邸前にずらっと並んでいる高級車はロールスロイスやマイバッハなどで……という設定です。いずれもよくある有名な高級車なんですね。でもですね、「お父さんの会社からセンチュリーを借りてきて良かった」と書いても、車に興味ない人にはよく分からないですよね。だから抽象的に「高級車」と書いてごまかしたわけです。
 しかし、そういう抽象的な単語ばかり使っていると描写が浅くなってしまうし面白くない。例えば食事会の描写で「おいしそうな料理が…」とだけ書いたってちっともおいしそうじゃない。だけど具体的にウールブイエのなんちゃらがどーのと書いたって分からない(料理の場合はそもそも私自身がよく分からないw)。
 小説はある程度読者の想像力や読解力、知識に任せるしかないところがあって、逆に完璧なわかりやすさを目指したらそれはもう小説としては駄作以外のなにものでもなくなるだろう。夏目漱石の小説なんて四谷とか本郷とかあのあたりの地名やら何やらの具体名がバンバン出てきますけど、これ知らん人はよく分からんだろうなあと思う。分からないところを想像で補うのも読書の醍醐味だからそれでいいんでしょうけどね。
 ……つまり、まあ自分の気に入るように書くしかない……のかな。


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