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人間関係

 小説を書くと、自然と人間関係について考える。考えるのは主に「登場人物たちの関係をどう描こうか」ということなのだけれども、ヒトコトで友達、恋人、親子と言っても千差万別で、どのような人間関係があると設定するかは自分の自由だからこそ描くのが面白くもあり難しくもある。単純な好き・嫌いで割ることができない。友達だとして、お互いをどう思っているのか。すっかり信用しきっているのか、軽い表面上の付き合いなのか。年賀メールだけの関係なのか、年賀メールくらいしか連絡はとらないけど相手を心底受け入れているのか。相手のことは好きだけどなんとなくウマが合わないと思っているのか、あいつ性格悪いなあと思っているけど不思議と相性がいいのか。
 自分だって日常生活でそんな千差万別の人間関係を持っているはずなのに、いざ描こうとすると深みのないテンプレな関係になってしまって悔しくなることがある。感受性が豊かで文章力もある人は、人と人との距離やその間に流れる空気を描くのが上手い。実にうらやましい。


 私が夢小説を書いてみたいと思ったのは、そんな人間関係を描くのが絶妙に上手い人に出会ったからでもある(描写が上手いのは人間関係だけじゃなかったけど)。


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 で、突然リアルな話ですが、SNSではそんな多様な人間関係を築きにくいような気がするんですよね。イエスかノーしかないというか。イエスはイエスでもべったり付き合いたい相手もいればさらっと付き合いたい相手もいるのは当然だし、逆にSNSではあまり付き合いたくないけどその人の作品は好きだとか、そんな関係があってもおかしくないですよね。なのに、SNSではイエスかノーしかない。基本的には「友達」になるならない、フォローするしない、の二択しかない。
 だから、相手との距離が取りにくいんじゃないかと思うんですよね。ネットだと、どうしても。ミクシー疲れ、ツイッター疲れなどという言葉があるけれど、それはこういうリアルでは簡単にできる人間関係の保ち方がSNSだと使えないということもあるんじゃないだろうか。

 ……なんてことを、Facebook疲れのニュースを見ながら考えていた。最近Facebookに登録したんだけどたぶん放置する。mixiも○年前に登録して以来ほぼ放置だし。プライベートな情報を無防備に晒すのが嫌いなのだ。友人には呆れられるけどね!


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