CLAP THANKS お礼小説 // 左之さん 「100年経っても好きでいろよ」 そう言って笑っていた赤色の髪が優しく揺れる。 何をするにしても女の子には優しくて、私に重いものは持たせてくれなくて。優しい言葉をかけてくれた左之さんに甘えていた。そんな彼が初めて俺についてこい、そう言った。 「左之さん、」 結婚するか。そう笑って頭をくしゃり、と撫でて私の涙を拭ってくれた。 私と左之さんの間は喧嘩が絶えなかった。主に私が怒って出ていって。永倉さんや千鶴、母さんにも迷惑をかけたことがたくさんあった。でも決まって左之さんが迎えに来てくれて、私が馬鹿みたいに泣いて。 「絶対に見捨てるなよ」 そう厳しい顔で言った父さんと、 「幸せにしてもらいなさい」 少し泣きながら笑っていた母さんを思い出す。 長年の私の夢だったウエディングドレスを着て、父さんの隣に立つ。 視線の先には、優しい顔をした左之さん。 ああ、凄く左之さんのことが好きなんだって、今強く思った。 「…左之さんとなら、生きていける。ううん、左之さんと生きていきたい」 「そうだな、俺はお前と生きていきたい」 神様、こんな素敵な人に出会わせてくれてありがとう。 貴方と共に |