砂糖菓子にくちづけ



※青の怪獣は砂糖菓子の女の子視点



「私は先祖返り…ー妖怪なんだ」

そう、蜻蛉の口から聞いた時、ああ、やっぱりと思う私がいた。驚くことではない。青鬼院なんて名字は珍しいし、私は調べる事が大好きだから蜻蛉の生い立ちは知っていた。

「何故だ?どうしてお前が私の秘密を知っている?」

知っていたよ、と私が告げると急に吃驚しておろおろとし始めた。まぁ私は調べるためならなんだってやるし、好きな人ー蜻蛉の事を調べるのは当然だと思ったのだ。

「………っ、名前、何故、お前、まさか」

私がイレギュラーな存在なのは知っている。友人の凛々蝶ちゃんも妖怪だということも。私が凛々蝶ちゃんに与える影響も、蜻蛉に与える影響も、何一つ一般人である私にはわからない。

「名前、……っ名前、」

そんな泣きそうな顔で私を見ないでよ。いじめたくなっちゃうじゃない。クスクス、笑いが止まらない唇に人差し指を当てると蜻蛉がびくり、と体を震わせた。

「蜻蛉甘過ぎ。砂糖菓子みたいに甘いよ。」

そう告げて、蜻蛉の耳をかぷり、と噛んだ。ああ、やっぱり甘い。けれど、もっと甘い場所があるわよね?



砂糖菓子にくちづけを
(今度は蜻蛉から唇に、でしょ?)
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