ストロベリー・シュガー・ラスト・ガール

※ハイカラさん的パロ



ああいらいらする、いらいらする!!!どうして、私があんな男と結婚しなければならないの!!!がんっ、とそばにあった屑入れを蹴る。はしたない、と御父様に叱られるかもしれないけれど、そんなの気にしたことか!!!

私のいらいらのきっかけは、さっきの見合いだ。御父様の古くさい考えのせいで、私には生まれついて婚約者がいたらしい。許嫁ってやつ。華族は華族の家に入れなんて、古い考えだわ!

私は今女学校に通っているけれど、女学校なんてただの花嫁修業よ!何が学校なのよっ!私はそーゆーのは苦手だし、体を動かす方が好きなのよ!今の時代、女の人だって仕事についてるわ、私はそういう人に憧れているのに!

……こほん、話が逸れたわ、要するに、私は家に縛られず働きたいってわけ。なのに御父様ときたら、明日からツワブキ家に行きなさいなんて、横暴にも程があるってのよ!
それにあのダイゴってやつ、私の顔をみて驚いたのち笑ったのよ!紳士の風上にもおけないやつだわ!回りはあんな男前と結婚だなんていいじゃない!なんて言うけれど、全然よ!確かに綺麗な水色の髪で、綺麗な顔して、綺麗なスーツを着ているみたいだけれど!


「やぁナマエさん、荒れているね」

「出たな似非紳士!」

きっ、と睨み付けてやると、なんでかアイツはへらへらと笑っている。ああムカつくわ!

「そんなに嫌わなくてもいいじゃないか、僕とナマエさんは結婚するんだから」

「私は認めていないわよ!!!」

キイキイと鳴く私はきっと哀れな鳥かごの中の小鳥よ。はしたない女よどうせ!!!

「だいたい貴方はもっと美人な人が回りにいるでしょう!その人と結婚すればいいのよ!」

「ナマエさんだから結婚したいと思ったんじゃないか」

「ふんっ、そうやって色々な女の人を口説いてきたのね?顔も男前なんだから、寄ってくる女の人だって多かったと思うわ!私なんて、私なんて相手にしても面白くないわよ!」

そう言ってアイツがこれないであろう木に登ってやったわ!ドレスが汚れたけれど、知るもんですか!

「全く、予想外の行動を取るな、ナマエさんは」

よいしょ、と高そうなスーツを気にせずに上に登ってきた。

「結局、僕が、一番、強くて、凄いんだよね」

「な、何よ!自慢なの!?」

「だから、そんな僕が選んだナマエさんも、凄いと思うんだよね!」

「はあっ!?」

自信家にも程があるってのよ!こいつ!
………まぁ、さっきのでちょっとは見直した、なんて口が裂けても言わないけれどね!


ストロベリー・シュガー・ラスト・ガール
(諦めて僕の嫁になってよ?)


title.誰そ彼
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