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* * *
「奇遇じゃねーかなまえ、そんなに俺に会いたかったのか?」
「そんな口を聞く前に、その手を、どけて!」
ニヤリ、と笑いながら顎を持ち上げていた手をパッと離すヒットマンリボーン。無駄にお色気だけはある…。チャームポイントと密かに有名なもみあげをくるりと触りながら壁にもたれかかる姿は癪だが様になっている。
「一緒の任務なんてな…足引っ張ったら、お仕置きだからな?」
「はっ!私だって貴方程じゃないけど腕には自信あるのよ!?」
「へぇ、なら楽しみだな」
寄りかかっていた壁から背を離してリボーンは歩きだした。私は唇を強く噛んだ。……悔しい。
リボーンはあの巨大マフィアのボンゴレからも一目置かれているヒットマンだ。狙った獲物は必ず仕留め、その為の下準備は普通の暗殺者よりも細かく、正確で、抜かりがない。つまり彼に頼めば100%の確率で任務が遂行される。…まあ、報酬はその分高いが。きっと、今回もボンゴレからの仕事だろう。私だって、そこまでじゃあないけど、"紅天使"(くれないてんし)という異名を呼ばれる程。……負けたくない!
* * *
パァン!
「ほぉ、さすが殺した奴の返り血で赤く染まる天使―紅天使―と呼ばれるだけはあんな」
最後の1人を撃ち、コレで任務は終わった。血だらけのジャケットは脱いで、ゴミ箱に捨てる、暗闇に紛れて逃走していると、後ろから気配を察知した。愛用の銃を取り出して安全装置を外し、銃口を向け「よぉ、任務成功オメデト」
「……………リボーン、私今気が立ってるの」
「おおこわ、撃たれないように気をつけるか」
ニヒルな笑み、目元はよく分からないがきっとバカにしてるんだろきっと。また進もうとすると、手首を捕まれて無理やりリボーンの方を向かされた。そのまま何も分からぬうちに唇にナニかが触れた。リボーン、の、ソレ、が。
ちゅ、とついばむそれから舌を執拗に絡めてくる。離れてはまた近づけ、さらに深くする。酸素を求めて口を開けると待っていたかのようにさらに、さらに。倒れそうになるのを足の間に足を入れられて下にいかないようにされる。固定された顎、腰から尻を愛撫する左手。火照る身体がいうことを利かない。
やっと離れるリボーン、2人の間を繋ぐ銀糸。真っ赤な顔をしたなまえがそこにいた。
「ど、して…こんな、こと…!」
「就任祝いだ」
「……………え?」
ペロリ、と効果音付きで耳を舐められた。うあぁん、と思わず喘いだような声を出してしまった、〜っ、不覚っ!
「フリーからボンゴレ専属のヒットマン就任、良かったな俺と一緒だ」
妖艶に笑いながら次に発する言葉に私は意識を飛ばしかけた。
「これで容赦なくなまえを口説いてさっきみてーなことをねっちょり教えてやる」