「貴方が、キャバッローネファミリーのボスのディーノね?」
「そうだがお前は――――」
「問答無用!」
「げぇっ!」
小刀がディーノの喉元を狙った――。勿論ディーノも黙って殺られるわけにはいかない、馴染みの鞭を取り出して華麗に――。
ドテン!
バチン!
「「……」」
「そりゃあねぇぜ、ボス」
思わずロマーリオは嘆いた。ボスを狙う輩がいると部下からの連絡を聞き付けて慌てて現場に急行したが…みると…。ボスであるディーノは鞭に絡まり、命を狙ってたと思われる女は足を挫いたのか涙を浮かべながら少し腫れた足を労っていた。
「なんでよ…!獲物を前にするといつもいつもっ!!」
「くっそー俺はマジで部下がいないとダメなのか?」
「似た者同士だな」
その言葉を聞いて2名の瞳がぐわっと見開かれた。勿論次に出てくるのは罵りの単語たち。
「「こんな奴のどこが似てるんだ!」」
あれ、かたっぽ貴方の命を狙ってたよディーノさん。なまえも暗殺の事を忘れて、いかに自分が跳ね馬よりも優秀かを語って、激論していた。