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さすがに直接会うのは恥ずかしいので「OK ユウナ」とだけ羊被紙に書き梟を飛ばした。黒い梟は嬉しそうに大旋回しながら窓から飛び去っていった。……少々不安だ。梟小屋から出るとレギュラスが手紙を片手にこちらにやってきた。下を向いたままで、まだあたしには気付いてない。
「レギュラス、」
「わっ!!!?…ユウナ、先輩…っ」
「家族に手紙?」
「あ……いえ、これは、違います…」
目線を逸らせたままぎこちなく答えるレギュラス、なんかおかしい…。
「あ、の…!」
「ん?」
「ダンスパーティー、僕と行きませんか…?」
ポカンとしてしまった。驚きすぎて、声もでない。
「あた、しと…?」
「そうです」
「頭も悪いし、こんなにがさつでクィディッチのことしか考えてない男みたいな奴だよ…!?」
「いいえユウナ先輩、貴女は立派な女性です」
真っ直ぐ見つめられて言葉が返せなかった。何故あたしなのか、分からなかった。あたしのどこがいいのだ…自分ですらそう思うのにこの兄弟は一体何を考えているんだろう!
「…実は、ね…シリウスからも、誘われてて…」
「もしかして、ここにいたのは兄に手紙を出す為…?」
「OK、って…えっ、レギュラス!?」
「今からあいつの所にいく手紙を燃やしにいきます」
うえええそれって梟はどうなるの…!??丸焼き、なわけないよね…でもあの目はヤバい、やりかねない。
「待ちなよレギュラス!レギュぅうぅうぅうぅ!!!!」
彼は猛スピードで城の中に入っていった。…知らない、ちょうど今日は金曜だし授業もない。厨房からごっそりごはんもらって部屋に立て篭もろう。
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