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朝食をギュラスに誘われ、しぶしぶ着いていくことにした。天敵とも言えるグリフィンドールがスリザリンに座ってるのに誰も何も言ってこないのは、隣のレギュラスと、……………ルシウス・マルフォイのおかげだとおもう。あたしは肩身の狭い思いでカボチャスープを口に含んだ。隣のデコ野郎はあたしに構ってきてばっかで正直しつこい。
「今日は随分可愛く制服を着こなしているね?」
「僕がプロデュースしました」
「流石、血は争えないな」
「……その言葉はあまりいただけないです…」
こいつらなに自画自賛してんだろ…。どの寮からもすっごく注目されてるの、気付いてないのかな?あたしは諦めてワッフルを手に取った。
* * *
スースーとする、その一言だけを今述べたい。いつもよりスカートが短いせいで、いつものように走れない…。授業に間に合わなかったらどうしてくれるんだこんちきしょう!
「…………ユウナ…」
「…ん?」
「っ、ユウナーーーーーーーーーーーー!!!!」
「ぎぃやぁあぁあぁあぁ!!」黒い何かを背負ったシリウスだった。もう…なんというか…この世の終わりのような顔をしてる。な、なにこいつ。
「ユウナが…レギュラスのコーデ…今日も俺が…お、おれが…っ」
「とりあえず、落ち着こうか駄犬」
ふせ!といったらピコハンで殴られた。気にくわないぜ。
しょぼん(´・ω・`)とした顔で隣に居られたらこっちだっていたたまれない。薬草学の授業、教授の話より真横のブツブツが気になって仕方なかった。
「シリウス、黙って」
「――…そーだよなーあいつの方が…真面目だし、礼儀だけはちゃんとなってるし…俺は不良レッテル貼られまくりだしなあーそりゃーレギュを選ぶよな…――」
こいつ、大丈夫か…?羽ペンが負のオーラでしなってるように見えるんだけど。
「あたし勉強したいんだけど」
「あー何も聞こえねーーーーー」
「アバダ―――」
「ミスアマネ、禁じられた呪文は私の前で使わないで!せめて見えないところでしなさい!」
「せんせー普通止めなきゃでしょー」
メガネが間延びした声でツッコんだ。あたしは仕方なく杖をしまって目の前の剪定用のハサミを片手に狙いを定めた。ちなみにダーツは得意だ。
「ミスアマネ、私の前で殺しちゃ駄目よ!私に責任きちゃうんだから!」
「せんせー普通止めなきゃでしょー」
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