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「あ、間に合っちゃいましたか?おはようございますユウナさん」
「あ、あんた…ゼェ、うぷ……いい性格してんな…」
「お褒めにあずかり光栄です」
あたしが持ってきた紙袋から服を取り出す。――あれ、普通。制服…みたいなやつ。
「これは、遠いニホンという国で発達したコーディネイトです、ほらほらとりあえず着てみてください」
…………。
「ならとりあえず、出てけ!!」
とりあえず、いつも通り普通に着てみた。カーテンを開けると目の前には灰色。
「!!!」
「はいはい、動かないでくださいね〜」
キラキラ、というバックグラウンドが見えるようだった。奴は、素早かった。
少し長くだらんとさせた赤いリボン、スカートはやはり短く膝上15センチ、ニーハイで太ももが少し見える程度まで上げ、いつもの黒いセーターではなく大きめの灰色のカーディガンを着させられた。
「これが……じゃぱにーず、すちゅーでんと?」
「とってもお似合いですよユウナさん」
頬を挟まれて少し上を向かされる。シリウスと、同じ灰色が熱っぽくあたしをひたりと見つめた。……は、ずかしい。…………ん、恥ずかしい?
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