「初めまして、拙者はイタリアから留学しに来ましたバジルと申します」


「バジル君…っ!?」


「綱吉知り合い?」



うちのクラスに留学生が来ました。バジル君、という子でふた昔前くらいの言葉を流暢に話す男の子でした。自己紹介しているバジル君を驚愕の表情で見つめる綱吉、立ち上がる程驚いたらしい。よくみると獄寺君も山本君も驚いているみたい。獄寺君が「マジかよ」と呟いているのをしっかり耳にしてしまったよ。





「お久しぶりです沢田殿」


「ひ、さしぶり…バジル君」


「テメェ、なんでこっちにいんだよ、CEDEFはどうしたんだ」


「(チェデフ?)」


クラスの皆に囲まれていたバジル君を綱吉がお昼に誘って、今は私と綱吉、バジル君と獄寺君と山本君が屋上を占拠した。


「親方様に沢田殿の警備兼日本観こ―――」


「あのくそ親父、くたばれ」


「綱吉のキャラじゃないよ…」


手作り弁当をつつきながら私は会話を聞いていたけど、半分も言ってる事が分からなかった。やっと終わったと思ったら急にバジル君がこっちを見た。


「お主が美々殿ですか!お噂はかねがね聞いております」


「お噂…ですか…」


「はい、ボンゴ――――」


「「「ストーーーップ!」」」


綱吉と獄寺君と山本君が一斉にバジル君に襲いかかった。口を塞がれダイナマイトをチラツかされ刀で脅されているバジル君は不憫で仕方なかった。涙目になりながらもバジル君は危機を脱せたようでゴボゴボ咳き込んでいた。


「大丈夫……ですか?」


「すみません…とりあえずよろしくお願いします」






「お美しい方ですね、美々殿は」


「盗るなよバジル君」


「(沢田殿…)マフィアの事はお伝えしました?」


「…………」
 

 


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