「久しぶり、美々」


「…ひ、久しぶりだね綱吉」


私だけがギクシャクしている…、綱吉は私を見ながらふわふわと微笑んでいる。………ボスの貫禄はついてきてるみたい。


「どうしてここに?」


「あ…私ね―――」


「僕の秘書にしようかな」


「きょ、恭弥くん!?」


なんで急にそんな事言うかなぁ?!絶対に勘違いされ、る………あー綱吉不機嫌になったよ。


「ひ、ば、り、さ、ん、の、ひ、しょ?」


「ちっ違う!私はボスの補佐になる為に師匠に鍛えて貰ってたの!」


「…………俺?」


私の言葉が予想外だったらしく、ぱちくりと幾分か鋭さを増した瞳を丸くしていた。「コロネロ師匠とラル師匠だよ」と苦笑しながら言うと、どうやら現実味が湧いてきたらしく嬉しそうに顔を綻ばせた。でも急に怖い顔になる。


「……美々を危険な目に合わせるって事?」


「べ、別に前線で戦うわけじゃ―――」


「俺は好きな奴が傷付いて欲しくないんだ!…………あ、」


す、き……?誰が?綱吉が?誰を?私、を…?そん、な。視界がぼやけた。嬉しかった。何処か、我慢していたものをただ、たった一言でなくなってしまった。

綱吉はボッと顔を真っ赤にして後ろを向いてしまった。クロームちゃんがニコリ、と笑いながらボソリ、と何かを綱吉に呟いた。慌ててこっちを向く、…何を言われたんだ?それでも綱吉はキョロキョロと下を見てばっかり。



「綱吉、私の目をみて…」


「っ、」


「私ね、3年間綱吉と離れてて辛かった、でもずっと、ずっと綱吉と一緒にいたくて辛い修行も頑張れたんだよ」


「美々…っ、」



急に綱吉は私の前に跪いた。私の手をそっと取り、口付けを施す。瞳はまだ私を見つめたまま、さっきからずっと。私から言ったことだけど、はずかしい。


「俺の、傍に…ずっと居てくれますか?」


「は、はい…っ!」




「…………プロポーズ、素敵…」


「「…っ!!」」


クロームの一言でやっと綱吉と美々は周りに気付き、守護者はようやくピンクの空気から逃げれたそうだ。
 

 


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -