「甘っちょろいんだダメツナ、しかもあいつには今ヒバリがいる」
「ヒバリさんだってボンゴレじゃないですか!」
「(ボンゴレ…?)」
なにやら雲行きが怪しくなってきた。ボンゴレ?もしかしてこの前イタリアに行ったのに何か関係があるのかな…。さらに聞き耳を立てる。
「立場がお前とは違うんだ、危険なんだぞ」
「俺が美々を守る、死なせるもんか…」
「それが甘っちょろいって言ってんだ!」
ガン!
発砲音が轟いた。一瞬の間の後に綱吉が叫んだ。
「リボーン!!」
「お前はドンボンゴレなんだぞ」
「マフィアのボスだからって諦められるかっ!」
目の前が真っ暗になった。嘘だ、うそだうそだうそだ!綱吉が、マフィアのボス?ボスの女は狙われるからって別れたの?今どき、マフィア…。獄寺君も山本君も京子ちゃんのお兄さんも、あの眼帯の女の子も、ランボちゃんも、…雲雀さんもマフィアなのか。手にしていた書類ケースが落ちた。ガチャンと廊下に落下音が響く。教室から慌ただしく綱吉が飛び出てきた。
「!……美々、」
「つ、なよし…」
「聞いて、たの…?」
「ご、ごめんなさいっ」
待って!そんな声が聞こえたけど私は走った。早く、確認したかった。恭弥くんならそんなの冗談に決まってるだろって、一刀両断してくれる。でも、違った。戻った応接室で返ってきた答えは私には残酷だった。
「僕たちはマフィアだよ」
|