「アレン君、実はそこに行くファインダーは皆殺されていて詳しい状況が掴めてないんだ」
「ファインダーの皆さんが、ですか…」
深刻な表情でリナリーの入れたもう冷めたコーヒーを口に含ませてコムイさんは話した。目の前にある資料にはいつもより薄く、文字も少ない。その任務には、あの「鴉」と呼ばれる人も2人就くらしい。……半、AKUMA化した人間が。シャオリーが行方不明になって数週間が経った。新しいホームにも慣れ、任務も多くなった。ティモシーという新しい仲間もできた。でも、彼女が居ない。
「使徒さま、急いでくださいよ」
「……分かって、ます…」
* * *
……。暗い道を一人で歩いていた。目の前には、アノヒトタチ。嗚呼これは夢なんだと思った。夢なら早く醒めて、願っても願っても、目の前の景色は変わらなくて、ただ歩くことしかできなかった。
「僕たちを裏切るんですか、シャオリー」
「酷いわシャオリー…信じてたのに」
「やっと本性現したさ、このサイテー女」
「刻んでやる、ノアめ」
たくさん私を責める言葉、それ同時に重くなる身体。トゥーランドット、君は何を望んでいる?