チョイスはミルフィオーレが勝った。意識は取り戻したけど、瞼を開けられない。きっと、今兄さんにだっこされてるんだと思う。嫌悪感に襲われながらも状況を把握するため耳をそばだてた。すると正一さんが兄さんとの出会い、パラレルワールドの説明、そして未来のツナくん、沢田さんとの話をしていた。カツン、と歩き出す音がした。どうやらこっそり隠れて聞いていたらしい。悔しそうなツナくんの声が聞こえた。
「負けちゃった…そんな大きな意味や想いがあるなんて知らずに…」
「そ、君達の負け♪僕の事こんなによくわかっているのに残念だったね正チャン」
「白蘭!!それに美々さんも!」
兄さんはボンゴレリングを奪おうとする、止めなきゃ…でも身体が動かない。その時、正一さんがチョイスの再戦を告げた。でも兄さんはその言葉を跳ね退ける。もう、我慢の限界だ。カッと目を見開き、腕に力を込めて宙に飛んだ。一回転する時に白がうつる。地面に着地したのと同時に女の子の声が響いた。
「私は反対です」
「!」
「白蘭、」
「「!!」」
「ミルフィオーレのブラックスペルのボスである私にも」
「…お前は」
「決定権の半分はあるはずです」
ユニの登場だった。兄さんは想像していなかったらしく顔を歪ませていた。ミルフィオーレ側と正一さんはかなり驚いている。ボンゴレ側に有利になりそうな展開になりそう。私に駆け寄る京子さんやハルさんを見ながら私は口元を歪ませて笑った。
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