ヴヴヴ、ヴヴヴ。 数学の授業中、携帯のバイフがメール受信を伝えた。こんな時間に送ってくるのはあいつしかいない。
――――美々。
黒板の公式を書き写し先生にバレないように画面を覗き込む。
抜け出してきてよ。 あーそぼ\(^O^)/
なんだこいつ。最後の顔文字がかなり苛つく。こっちは真面目にやってんのに遊べと?簡潔に返信をする。
無理。
ピッと送信ボタンを押す。そういえば、この頃本当に忙しくてセックスどころか構ってやってすらない。あー本当は俺だってイチャりたいんだけど。美々の事だから絶対に無理してる。チクリと胸が痛くなった。
そんな事を考えている内にすぐに返事が返ってきた。中身を読んだ瞬間授業中なのにも関わらず思わず立ち上がってしまった。
ねぇ、シようよ?
「先生、保健室行ってきます」
え、ちょ、本当にこれ現実?こんな事滅多にない!行くしかないでしょ、うん。ポケットにアレがあるか確認してニヤつきながらいつもの場所、屋上へ走っていった。
さあ、俺を煽ったんだから、覚悟しなよ?
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