赤と青の双眸がその整った顔に合わず呆然とぱちくり、とさせていた。信じられない、そんな事すら浮かんでる。


「……全く、貴女は…此処がどこだか分かっての行動ですか?」
「勿論、ボンゴレ本部ですね」

ニコリと笑って答えるとまた溜め息をつかれた。レディを前に溜め息なんて、ホントに失礼な男ね。そう言ってやるとまるで嫌なモノを見るかのような顔をされた。

「貴女には遠慮というものがないのですか?これだから弱いんですよ」
「遠慮がないのと弱いのとはここに来たのとは関係ありませんから。第一弱くねーしパイナップル」

握りこぶしを作った私の左手からバチバチと雷が走った。心が一切篭ってない謝罪がパイナポーの口から発せられた。…その房かち割ってやろうか、あ"?

「それで?目的は何なんですか?」
「ツナたんに会いに来ましたああああ!」
「敵の大将でしょう。馬鹿じゃないですか」
「なんだとこの野郎まじツナたんは天使なんだよ分かってんの?!敵味方関係ない私はツナたんを愛してる求めてるハスハスちゅっちゅ!!」

汚物を見るような目で骸は美々を蔑んだ。

…なんで、こんな娘に関わっているのだろうか。本気で病院に行きましょうか…。

「ああああっ!」
「今度は一体…」
「ツナたんだ!ああ実物ツナたん…」

恍惚とした表情で骸の向こう側を見やる美々の視線を追うと獄寺を従え手にしている書類に目を通しながら説明を聞いている沢田綱吉が見えた。…あの頃の弱かった沢田綱吉を思い出すと今の彼はかなり変わっていてボスらしくなっていた。

「も、もう死んでもいいかも…!」
「死体の処理に困るので止めて下さい」

もう、嫌だこの敵。