眩しい朝の陽射しにディーノは目を細めた。くあ、と欠伸をして時計を見るとまだ7時。早過ぎた。時計を戻し反対側を見ると結婚したばっかりの可愛い奥さんがまだグッスリと夢の中。思わず頬が緩んだ。少し茶色に近い黒髪が朝日でキラキラと絹糸のように美しかった。触れて撫でるとサラリと柔らかく癖もなくストンと梳くことができた。唇を近付け露になっている額にキスをする。それでもまだ目覚めずむう、と寝言のような言葉を漏らしてから身体の位置をずらしまた夢に沈んだ。寝てるとはいえ構ってくれない美々にムスッとしたディーノはごそごそとダブルベッドの中を移動しぎゅううと美々の身体を抱きしめた。甘いシャンプーの香りが鼻先を擽る。柔らかい抱き心地にへにゃりと顔を緩ませてしまう。急な窮屈さに漸く美々は覚醒したようだ。

「ん…ディー、ノ?おは、よ……」
「美々お早う、ちゅー」「んー……、ちゅー」

うん、幸せだ。