「な、ななななな…!」
「ん?どしたレグルスー」
「そ、そんな破廉恥な格好…!」
「はあ!?キャミソールの何が悪い!お洒落に口出すな馬鹿猫!」
「獅子だ!それにここは美々の時代じゃないだろ!」

現代からトリップした美々にとってはキャミソールは普通であるが、この時代の聖域、ギリシャでは女性はあまり肌を見せないらしい。(え、でもアテナとか腕は素肌出してるよね?)…だからか、やけに女官や雑兵、聖闘士たちが見てきたのだろう。はあ。

「なるほどなるほど…」
「分かったか…なら普通の服を着てk」「皆が慣れるようにたくさん着なくっちゃね!」「ちがうから!」
「まずはレグルスからねーえいっ」

レグルスは泣きたくなった。女性に言い寄られることは多いがあんまり女性の曲線を間近に見ることはない。胸元や背中が出ていてくびれまで分かる。ある意味レグルスの戦いである。ソファーに座るレグルスの太ももにこれでもか!と勢いよく座る美々。目の前に丁度くる素肌。や、べ…!猫の目の前にねこじゃらしを置いたようなものだった。思わずレグルスは――

「ひゃ…!れ、レグルス!?」
「え、あああああゴメンっ」


吸い付くように肩甲骨に唇を寄せた。背筋が伸びた美々は顔を真っ赤にさせながら素早く背中をレグルスから見えないように離れて振り返った。…思い付いた。意地悪そうに笑ってみせる。

「俺、オトコノコなんだよね…。そーゆーの、欲情しちゃう」
「!!!!!!?」

それ以来美々はしっかり素肌をあまり見せない服に変更したとか。