ここはトレーニングルーム、(やっと)ディーノさんがやってきたので本格的な修業を始めるそうだ。私も参加していいかと聞くと護身術程度ならと了解を得られたので皆と一緒に並んでいた。あと少しで、兄さんと戦わなくてはいけない…。思わず肩に力が入ってしまう。そんな私を置いて、ディーノさんはツナくんから修業内容を言っていった。
「お前は正しく開匣できるまで一人だ」
「え!?…一人って一人ぼっち…!?」
「(あは、は…たしかにあの状態じゃあね…)」
ランボくんと了平さんには隼人さん、クロームさんにはビアンキさんとイーピンちゃんと、それぞれに家庭教師がつく中で、私は一人余ってしまうのでは、と内心ドキドキだった。あ、武くんは……?
「バジルは自分の修業しながら真白の家庭教師も頼む」
「…よろしくお願いします」
「うん、よろしくね」
その時に少しだけ、バジルさんに違和感を感じた。私を避けるような、蔑むような、そんなものを。そんな不安な中、私たちはそれぞれ他のトレーニングルームに移動した。
……きっと、京子さん達に気付いていたのは私とリボーンちゃん、ディーノさんと部下だけだっただろう。
* * *
「…それではまず、匣を開匣できますね?匣兵器を出して下さい」
「は、はい…」
匣に炎を注入し、アテネを出す。バジルさんは少しだけ目を見開いて「天空ライオン(レオネ・デイ・チエーリ)でござるか…」と呟いた。それから雨イルカ、アルフィンを開匣した。キュ、と鳴いてて、……………可愛い。
「匣は匣同士、人間は人間同士で戦いましょう」
バジルさんは三角の武器を構える、私はこの前この時代の恭弥さんから伝授されたトンファーを取り出した。負けは、しない。バジルさんは丸い薬みたいなものを飲み込み、青い炎を額から出していた。―――ツナさんと色違いの青い炎。
「それでは、参ります!」
私たちは一斉に相手に飛びかかった。
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