「沢田殿、時間です」

「そっか………1時間くらいで行くよ」


急に入ってきた髪で片目を隠したイケメンが部屋に入ってきた。チラリとこっちを見て、複雑そうな顔になる。なんか……恨まれてるような、そんな感じ。

彼が部屋から出ると今度は沢田さんの携帯が鳴り響いた。シックな黒い携帯をスーツの胸ポケットから取り出して耳元へ近づける。


「こんのくそボスーーーーー!!!」

「わっ!…スクアーロ?」


私にまで聞こえる声で男の人の声が聞こえた。沢田さんは耳から受話器を離した。


「う゛ぉおぉいザンザス!………んあ゛?沢田か。こっちの話だぁ………」

「………どうした?」

「こっちの手はずは整ったぞぉ」

「そう、助かるよ」


「ったく、てめぇなんかがボンゴレのボスなんてな…!」

「ちょ、スクアーロ!」


ブチッと切られたらしい。ため息をつきならがら携帯をしまうと、沢田さんは固まった私に気付いた。


「真白さん…どうしたの?」

「ボス、だったんですね………」

「……………うん、そうだよ」


少し困ったように笑うと、彼は昔は絶対にマフィアになんかなるもんかと大反対していたらしい。それを、仲間と家庭教師の力を借りて、今に至っているらしい。


「長話も終わりだよ………真白、君を安全な所に避難させるよ」




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