「あ、の…………」
「どうかしましたか?」
「っも、う…いいですよね!?」
沢田さんは笑いながら手を伸ばして私の頭を撫でた。そう、膝まくらされた私を。
あの後すぐに眠くなってそのまま寝てしまったようだ。起きたらにこやかな笑みが私の顔を覗き込んでいた。そう、沢田さんの膝の上で、私が寝ていた。
私は思わず――――――
「ひゃあぁあっ!」
それから沢田さんはクスクス笑うだけ。此処が何処なのか、沢田綱吉とは何者なのか、それすら詳しく教えてくれなかった。
「沢田さん…なんなんですか、この資料」
「んー…今ボンゴレ側のファミリーを壊滅させてるファントムって暗殺者についてだよ」
何故か私に見せてくれた資料。こんな重要そうなもの、見てもいいのかな…。
中身は至ってシンプルだった。壊滅させられたファミリーの名前や日付、ぼんやりとしたファントム、という暗殺者の写真。
ふと顔をあげると沢田さんは怖い顔で私を見つめていた。
「さ、わださ…ん…?」
「!あ、ごめんね……つい本業の癖が出ちゃった」
ペロリと舌を見せる姿にちょっとキュンしてしまった。………それにしても、さっきのは…殺気?
|