「打倒白蘭!!!打倒真6弔花!!!!」


食事の準備をしてたら聞き覚えのある素晴らしくデかい声が聞こえた。了平さん、昔から極限だったんですね…。
………そろそろ挨拶に行かなきゃだよね、もう帰ってきてから5時間は経ってるし…。京子さんとハルさんに一言言ってから 大きな声が聞こえてくる部屋へと向かった………緊張する。深呼吸してから足を踏み出した。


「あ、の………っ!」

「!?お前は……」


銀髪の方が声をあげた、向かいに座る了平さんが10年前の了平さんになってる。それよりも私は銀髪の隣の人に目がいっていた。ハニーブラウンの髪、少し気弱そうな瞳。――――沢田さん…。私は人の目も気にせず駆け寄り抱き締めてしまった。


「沢田さんっ、無事でよかった…っ!」

「うわっ!ちょっ、え、だだだ誰ですか?……も、もしかして、真白さんですか?」

「あ、ご、ごめんなさい…。…私、真白です」


ぺこりと頭を下げる。すると沢田さんの隣にいた男の子がへにゃりと笑った。


「ツナの事は知ってるのなー。オレは山本武、武って呼んでな!」


「………チッ、十代目の右腕獄寺隼人だ」

「オレは笹川了平!座右の銘は極限ー!!」


本当に個性的な人たちだと思った。獄寺さんはまだ私を警戒している。手にはダイナマイト…、ダイナマイト!?


「テメェはなんでここにいんだよ」

「獄寺君!真白さんは女の子だよ!?」


「……兄から、逃げてきたのです」


固まる彼等に私は話した。今までの事を。高校での変化、逃走、捕まったこと、骸さんに逃してもらったこと。彼らは子供らしく、そういう話の時には顔を赤らめていた(…可愛い)。全てを話し終え、どうやら誤解をとけたのだと思った。


「大変だったんですね…真白さん」

「沢田さん……」

「あ、ツナでいいですよ」


ふんわり笑った彼は、10年後の彼の笑顔と一緒だった。



(ふえっ…ひっく)
(え、あ、な、なんで泣いて…っ、う、わわわっ)
(ハハッ、ツナ泣かしてるなー)
(ご、ごめんなさひ)
(きょ、京子ちゃんに誤解されるーっ)
(…………京子、さん…?………っ)



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