白い隊員服に腕を通す。チラリとベッドを見ると可愛くて愛しい妹がスヤスヤ寝ている。思わず顔を緩ませてしまう。欲しい、ずっと思ってきた女と寝れる事がこんなにも幸せだなんて。


幼い頃から妹が全てだった。泣き虫で虐められっ子だった真白。それは子供によくある可愛いから、好きだからとちょっかいを出すものであった。僕はいつも真白を守ってきたし、ずっと2人で居た。それは小学生、中学生と変わらなかった。ずっと変わらない筈だった。


この関係が崩れたのは真白が高校に入学した頃だ。1つ違いだった僕は妹のいる1年の教室に顔を出した。「真白、」と呼ぶと先に周りの女子がうようよと寄ってきた。媚びるように擦り寄り、化粧臭い臭いが漂う。こんな奴等は妹と比べたら屑だ。ニコニコとしながらも拒絶を見せていると、ふと白い髪が見えた。迷惑そうな表情をした真白が見えた。僕が居るのとは反対のドアから出ていく、慌てて追いかけて肩に手を置くとバシッと払われた。……きょ、ぜつ、された?


「あんまり私にベタベタしてないで!恥ずかしいでしょ!?」

初めての拒絶だった。思わずカッとなって体育館裏まで引っ張っていって、―――――犯した。これが僕たちの初めてだった。真白は泣いた。「兄さん、」とぽろぽろ涙を溢していた。僕はこの気持ちに気付いてしまった。実の妹が好きなんだと。学校や公では普通、でも両親の居ない時の家は大切な僕らの時間だった。キスしたり、それ以上の事をしたり。真白は何も言わなかった。ただ、儚げに涙を静かに流すだけだった。


それから僕が工科大学に進学した。アパートから通うから簡単には真白とは会えなくなる、だから同じ大学に通うようにと勧めた。でも、その間に真白が居なくなった。高校も変わっていた。親に問い詰めると海外に逃がした、とだけ言った。僕はもうその頃からあの能力を使えたから探そうと思えば探せた。親も殺せた。――でもまだだ。僕は、真白と2人で幸せになれる世界を作るんだ。そのためなら人殺しでもマフィアにでもなってやる。そう決意したんだ。もうすぐその夢が叶う。73(トゥリニセッテ)も集まる…。さて、可愛い僕だけの姫を起こそうか、甘ったるいキスをして、それからたくさん僕のものって印を残そう♪


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