綱吉は大切なファミリーを犠牲にするボスが信じられなかった。仲間を見殺しになんて、普通はできやしない。例え自分がマフィアのボスになったとしても、自分の命に変えても獄寺君や山本、守護者や部下を助けたいと思う。


「あとはお前だけだぞツナ」


「え!?」


リボーンが答えを急かした。ふとユニを見ると、瞳が目に入った。…あの目……この子…覚悟してる…こうなるってわかってたんだ…。俺も選ばなくちゃいけない。昔のダメツナならできなかった選択を。今ならできる。ユニを自分の傍に引っ張った。


「くるんだ!!オレ達と一緒に!!みんな!!この子を守ろう」

「ツナ君!!」
「ツナさん!!」
「よし!!よく言ったぞ!!」
「ああ」
「ハイッ」


リボーンは教え子の成長に笑みを零した。ユニが笑顔でお礼を言った。頬を赤く染めるツナ、それに不服のハル。それをただ傍観していたミルフィオーレ側は冷たかった。


「兄さん、ユニを連れ戻すための攻撃許可を」


「……うん」


そう言った瞬間に何かが飛んで来た。目の前が真っ白になる。……煙幕!?そう思った矢先にサメが雄叫びをあげるように大きく口を開いて襲い掛かってきた。それとスクアーロの剣技が舞った。避けるのと同時に身体に何かが巻き付くのを感じた。……鞭か!身体が地面に叩きつけられた。意識が、飛びそう…。そう思った時、まるで霧が晴れたように今までぼんやりしていた意識がクリアになった。…………私、なんで兄さん側に居たんだろう。味方を攻撃しようとしていた。


「うっ…、ディーノ、さん…」


「暗示が解けたみたいだな、真白!!よし、ツナここはいったん退いて態勢を立て直した方がいい!」


後半はツナさんに向けてディーノさんは声を張り上げた。


「えーー!?退くっていっても…ここどこまでいってもビルなんじゃ!?」


「でしたらみなさんをここへ運んだ超炎リング転送システムが近くにきてるはずです」


「え!?並盛からワープしてきた?」


スパナがパソコン画面を確認するとボンゴレ基地上空に金属反応があるマークを見付けた。


「転送システムを使えば並盛町に帰れそうだな」


リボーンが不敵に笑った。





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