「!まぁ…」 「どうかしましたかアテナ」 「今…日本で小宇宙が大きく膨れましたわ」 「日本でだって沙織さん?!」 星矢が驚いて声をあげた。ここは会議室、黄金聖闘士たちと青銅聖闘士4人が集まっていた。(勿論一輝はバックレた。)戦女神アテナである城戸沙織はニケを握りしめて精神を統一させ小宇宙を日本に向けた。先程の小宇宙は黄金たちにも匹敵するものであった。それが敵だったらまた戦いになる、それだけは避けたい。探るうちに向こうからも小宇宙を向けてきた。…どこか、似たような小宇宙を感じたことがある。 ―貴方は誰ですか?― ―……あんた、まさかアテナか― ―私をご存知なのですね。どなたですか――あー…なら聖域に今から行っていいか、テレポートできるし― ―どうぞ、十二宮の前に使者を待たせますわ― プツンと小宇宙通信が切れそれからすぐに白羊宮の傍に大きな小宇宙を感じた。アテナと黄金聖闘士は円卓に座りこの小宇宙は何なのだろうかと談議していた。サガが口を開いた。 「たしかに凄い小宇宙だ…」 「テレポートもできるとは、ただ者とは思えん」 「シャカ、貴方並のテレポートの力を持っていますね…」 「……この小宇宙」 カミュがそう言いながら何か考え込む。チラリとミロを見つめまた何か考え込む。 「ん、どうしたんだカミュ」 「…お前と小宇宙が似ているような…」 「あー…たしかに似てるな」 シオンも何やら考え込んでおり声を出さない。傍で待機している星矢たち青銅も顔を見合わせコソコソと何か相談し始めた。 「どうかしましたか星矢」 「え、なんか…星の子学園の近くに住んでた兄貴に似てる感じがするんだ…」 「確かなんですか?瞬」 「星矢の言う通りなんだ沙織さん。それに…雰囲気もミロに似てて…」 瞬の言葉を遮るように衛兵の声が扉の外からした。教皇補佐のアイオロスが入れと言うとヨロヨロと涙ぐみながら入ってきた。アイオリアが駆け寄る。 「どうしたんだ!?」 「きゃ、客人が物凄く横暴で…!」 「なにっ?!」 「真紅の針でツンツン脅して…っく…」 真紅の針?聖闘士とアテナの頭の中でミロの人差し指が浮かぶ。扉が大きくバンと開きズカズカと入ってくる長い青い髪を翻す男。あっと青銅とシオンが声をあげた。 「「「「「カルディア!?」」」」」 0912 |