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「幹也さん……いい人でしたよ?」


リンがしゅんとしていると、カズマは眉間にしわを寄せた。


……が、怒っているのではない。


内心、困っていたのだ。


リンにあの男と関わって欲しくないが、そう言ったらリンが悲しんでしまった。


……リンの悲しむ顔はいちばん見たくない。


「〜〜っわかった。関わるなとは言わないが、気をつけろ。変なことされそうになったらすぐに俺に言うんだ、わかったか?」


「はい!」


リンはにっこりと笑って頷いてみせる。


無邪気なリンは、またどこかで幹也さんとお話したいなぁ……と空を見上げた。


この空の繋がったどこかで、幹也さんと恋人の真人さんも一緒に暮らしているんだろうか。


わたしと、カズマ様みたいに。



空は青く、どこまでも伸びて続いているような そんな気がした。






■END■



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