▼
「……って っちょっと待て!!お前の相手って男なのか!?」
バチン、と強制的に幻想(妄想)のスイッチを切られて真人は目を丸くした。
「……あれ?言ってませんでしたっけ?」
「聞いてないぞ ばか者!俺はそういう偏見はない方だがな、さすがにそういうシーンは……勘弁してくれ」
「あ……すみません。俺も普段 自分がマイノリティだってことを忘れるサイトにいるもんで……その、申し訳なかったです」
真人が頭を下げると、カズマは首を振った。
「いや、いい。謝ることじゃない。俺もまだまだ、人間としての器が狭くて……悪いな。国を治めるものとして、こういった意識ではいけないと思うんだが……」
prev / next
(21/30)