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「……俺に、あなたを慰めさせて欲しいんです……幹也様。何も、訊きません。誰にも言いません。だから……今夜だけ、あなたを俺のものに……」


真人が言いかけると、涙を目の端に溜めたままの幹也は追いすがるように真人の首に腕を回した。


「……ほんとうに、何も訊かないし 誰にも言わないんだな……」


「……はい」


「わかった……」


掠れた声がそう囁き、柔らかな唇が重なった。


涙で濡れた唇を甘い唾液が侵食する。


「……っン、」



これはきっと夢だ。


……幹也様を抱けるなんて、これはきっと、夢。


でも、こんな甘い夢なら……永劫 醒めなくていい。


真人は去来する思いに胸を震わせながら幹也の十二単の隙間に手を……



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