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その瞬間、真人の頭の中に緑に囲まれた美しい城の様子が広がる。


「……これ……?」


真人があまりの光景に目を丸くしていると、カズマが呟いた。


「これは、俺の国だ」


「そう、これはカズマ様の国。素敵でしょー?こんなところで幹也君と過ごせたら素敵だと思わない?」


「……ここで、幹也と……?」


「もしもカズマ様とリンちゃんみたいなお姫様と王子様だったらどうだと思う?」


「……幹也がお姫様なのはわかるけど……俺が王子なんて、ありえないじゃん」


真人がそう呟くと、カズマはフッと笑った。


「そうだな、お前みたいなタイプは文官向きだ」



……お姫様と、文官の道ならぬ恋……


真人の頭の中にピカッと電気のようなものがはしったのは言うまでもない。



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