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「……む……確かに、それは一理あるな」
「でしょう!?」
……と、言いつつ内心 真人は安堵していた。
成り行きとはいえ、このままカズマさんとリンさんの×××シーンを見ていたら、幹也にもリンさんにも申し訳ない。
他人の情事を覗き見るなんて、やっぱりいろいろと問題がある。
R18とかそういう以前に、気が咎めたので止めた、それが真実だった。
しかし、そんな真人の胸の内を知るものが、一人。
その人物は真人の肩をガッチリと掴むと、そっと耳元で囁いた。
「……嘘つきなさい、住野くん。あなた、このままリンさんの痴態をみることになったら幹也くんに申し訳が立たないと思ったわね?その一途ヘタレホモぶりや、良し!!住野くん、あなたは決して本命以外はオカズにしないタイプと見た」
「……っちょ、オカズって……満田、お前……っ」
女の子がなんて台詞を……っ
耳に飛び込んできた単語に真人が目を白黒とさせていると、満田はピン、と真人の頭を指で弾いた。
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