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無邪気なリンは笑って、「はい」とカズマの方に振り返る。


そんなリンの手をカズマは引いた。


「……っカズマ先輩……?」


掴まれた手の力の強さにリンは目を丸くしている。


……ほんとうは優しくしてやりたい、と思っていたのだが、そんな余裕はなかった。


強く引いて、自分の方に引き寄せる。


後ろでまとめた髪を掴んで、上向かせると、唇を奪うように重ねた。


「……っカズマ、先輩……」


「制服を着たお前にはもう会えないんだ、って思ったら……止まらなかった。……嫌か?」


鼻と唇の隙間で囁くと、リンは睫毛の先を震わせた。


可愛いリン、強いリン。


でも、弱って怯えているリンも俺は欲しい。


「そんな……こんなところで……わたし……っ誰かに、見られたら……」


「……見たい奴には見せてやればいい。俺は、今 ここにいるお前が欲しい」



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テーマ「人外ファンタジー」
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