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‐おまけ‐
「カズマ様!ノグ国のみなさんからお返事が来ました!」
「そうか、よかったな」
「カズマ様にもほら、よろしくって」
「ああ」
「それから見てください!アガタ陛下が作ってくれた押し花のしおりです!」
「……何?」
「もらったお花が育ったことも喜んでくれてるみたいですし、優しい方ですねえ」
「……『よかったね』しか書いていないように見えるが」
「はい!それです!優しいです!」
「…………」
「あの……カズマ様?お顔、こわいですよ?」
「その栞、使うのか」
「え?もちろん、使います、けど……カズマ様?」
「何でもない」
「あっ、もしかしてこれ、欲しいんですか?」
「違う」
「……?あの、まだお顔、こわいですけど……」
「とりあえずその手紙と栞はそこに置け」
「え?はい……きゃあっ!?あの、カズマ様?なんで急に…えっと……」
「心が狭いのはわかってるんだ」
「カズマ様?えと、あの、離して……?」
「嫌だ」
「か、カズマ様?お仕事、しなくていいんですか?」
「する。後で」
「え、えっと、……?」
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